『ポーズ!〜マドンナのバックダンサーたち〜』(Strike a Pose) 感想
『ポーズ!〜マドンナのバックダンサーたち〜』(Strike a Pose) の感想です。
Netflixにて鑑賞しました。
※ネタバレあります。
90年代にマドンナのツアーについていたバックダンサー達の今、についてのドキュメンタリー。
マドンナについては全く詳しくないけど、ファッションアイコン的なイメージ。
私のママ世代とか、好きなドラァグクイーン達が今でも熱く語っているから、当時の人達にとっては衝撃だったんだろうなあ。ちょっと前のレディガガみたいな。
そんなマドンナが絶世期の頃のツアーのバックダンサーとして抜擢された、当時二十歳くらいの男性達。
バックダンサーはまだ若くて業界のことも全然無知で。そんな中、マドンナは皆のお母さんみたいな存在だったそうで。で、ダンサーはみんな兄弟みたいに仲よかったと。ツアー中ずっと一緒で、特別な関係を築いてたって言ってた。
その様子が『インザベッドウィズマドンナ』(In the Bed with Madonna)っていう、ツアーの裏側を映したドキュメンタリー映画で公開されて。
バックダンサーは一人を除いて、他みんなゲイだったみたいなんだけど。
その映画のせいで、自分たちがゲイなのがバレたと、彼らのうち数人が訴訟を起こして。
今でもまだまだホモファビアは残ってるし、カミングアウトすることは容易くないと思うけど、当時はエイズが社会問題になっている時で。エイズについて、まだ詳しいことが分かってなかったのもあって、ゲイの人への嫌悪が凄まじかったみたいで。
(と、色んな映画、テレビ番組、ドキュメンタリー、記事を通して私は学んだけど、実際その時代には生きてないし、こんな簡単にまとめてしまっていいのかっていう葛藤もあるけど。)
その訴訟沙汰のせいで、マドンナとの良好な関係が一気に崩れてしまって。
バックダンサーみんな、それ以降、今まで全く彼女とは会ってないらしい。
それどころか、バックダンサー同士も会うことがなくて。
この映画の中盤までは、バックダンサー一人一人が今なにをしているのか、ツアーの頃どうだったのか、マドンナのことはどう思っているのかにフォーカスしているんだけど。
最後に、バックダンサー全員が25年ぶりくらいに集まるの!一人は、エイズで亡くなってしまってその場には居ないのだけど。
「色んなことがあったけど、全ては済んだこと。」「彼女がここに居てくれればいいのに。」 「今の僕たちは、僕たちの行動によって出来たもの。」
とか、あらゆる感情が炸裂で泣きそうになった。
嫌な終わり方をしたことって、その前がどれだけ素敵なことでも、嫌な思い出として心に残りがちで。
だけど、みんな、終わり方はどうであれ、あの頃が楽しかったこと、自分達にとって本当に貴重な経験だったことは確信してて。
そういう考え方を自然にできる人はなんか大人だなあと。私もいつかそうなりたい。
あとやっぱりヴォーギング!カッコ良すぎ!
ヴォーグについては、私の愛してやまない『ルポールのドラァグレース』と『パリ、夜は眠らない』で知ったんだけど。もー!!!言葉には表せない格好良さ!!!!!!家で練習してるけど、私がやるとダサすぎ&想像力足りなくてポーズ足りなくて挫折。
ルポールとか、そのあたりについては絶対記事書きます!!!!!!!!